少し顔を赤らめながら髪をポリポリかく会長はかなり恥ずかしそう
ていうか次の言葉が出なくて困ってるみたい…
あたしもこの気持ちを抑えながら必死に言葉を探していた
…どうしよ…。
お互い固まったままで苦笑いをしあう
こんな重たい空気久しぶりに味わった気がする
沈黙はあたしの気持ちを抑えるのにはすこしやっかいで、
口を滑らせればすぐにでも言ってしまいそうになるから
だから、なんとか会話をつくりたいんだけど…
…。
あーもう!!なんで会長はなにも言わないの!?
いつもみたいにおちゃらけてよ!!
勝手にイライラしていくあたし
このどうしようもない疲労感が全部会長に飛んでいく
ーーーーーープルルルプルルル
『ぎゃっ!??』
『…なに?ぎゃって…。電話だから』
急に鳴り響いたケータイ音にびっくりするあたしをあざ笑うように笑みを零す
あたしの顔はカアアアアっと赤く染まっていく
間近で見た会長の笑顔から目が離せなくて、不思議そうにしてる会長の顔を呆然と眺めていた
『…志穂?電話。』
『…あ。うんっ!!』
呆然としてたら会長が顔を覗き込もうとしたから、その瞬間我に返り顔を逸らす
や、ヤバイ…。
固まってた
…不自然だったかな?
勢いよく避けるみたいに顔をそらしちゃったからきっと誤解されてる
会長あれでも純粋だし。
あたしはあとで謝ることを決意するといまだに鳴り響いてるケータイを開く
そこには何通かのメールと電話
…こんな時間になんだろ?
いつもと違う受信の多さに戸惑いながらも通話ぼたんを押してみた



