私の敵はチビ会長








『会長?部屋…帰らないの?』




自分で帰れって言ったのに…


おかしいよね?






なんかめちゃくちゃドキドキする



このまま会長があたしの部屋に泊るんじゃないかって


心臓が勝手にドキドキしてく




顔をわざと逸らして興味なさそうにしてるのも赤い顔を見られないようにするため



…本当に可愛くない




会長の言葉を待つ間も痛いぐらいドキドキしてて、早く言ってほしいくらい




『…うん。志穂がまた泣くんじゃないかって心配だから』



こっちを見て本当に真剣に言う会長



不思議とあたしも目を合わせてしまって、また放せない



まさに釘付け



〜っ!!ヤバイ!!どうしよっ!?



言ったのはあたしじゃないのにすごくはずかしい




ど、どうすれば…





『っていうのは嘘で。隣の部屋の人と喧嘩したから、帰りたくない。』




さらっと言ってまたテレビへと視線を移す



あたしは、もちろん呆然としてる





嘘?



っ!!!



『きぃっ〜!!!』

『いてててっ!?なに!!?』




思いっきり髪の毛を両手で引っ張ると会長の悲鳴が響く


なおもひっぱりつづけるあたしの手




だってすごいムカつく!


一瞬すごい焦ったし、期待しちゃったじゃんか!!!



かえせ!


あたしの時間を!!



そんな子供じみた理由につきあってる暇はないっ!!