私の敵はチビ会長






気づけばもうけっこうな時間が流れていて


あれから3時間もたっていることにすごく驚く






『会長?もうこんな時間だけど?』

『うわ!まじだ。』

『帰らなくていいの?送ってこうか?』

『はぁ?おまえが送ってったら帰りおまえ一人じゃん。いいよ。1人で帰るし。』




時間の心配をしたあたしは逆に心配されてしまった


だけど、無意識でも心配してくれたことが嬉しい




あたしはささっとオレンジジュースを台所にもって行き会長のかえる準備にとりかかるけど


会長はさっきからテレビを見て動こうとはしない






…はぁ


なにやってんだろ?



心の中で大きなため息をつくとゆっくりと会長に忍び寄っていく






『…バッ!!帰らないの?』

『おわっ!…ビビった。』



そう言うわりには肩を震わしただけ


なんだ、面白くない。




あたしは不満な顔を見せずに会長の横へと腰を下ろす



『もう8時完全に過ぎてるよ?帰りなよ。』



別にはやく追い出したくて言ってるんじゃない


心配して言ってるだけ






この学校けっこう厳しくて最近9時になったら部屋に入ってないといけない



それは会長であるこの人が一番良く分かってるはずなのに…。




もしかして、さっきの殴ったのが記憶とばしちゃったとか?


まっないけど。




『…なに?志穂は俺を追い出したいわけ?』

『なっ!!ち、違うけど…。』




思ってることを言われて動揺気味


挙動不審に目を泳がす



相変わらずテレビを見ながらボーっとしてる会長はどこかお疲れの様子


あたしの変な態度にも全く気づいてない