私の敵はチビ会長






あたしの目の前でプッと噴出すと口元を押さえてあたしを見る




なんか半ニヤケなんだけど?




真剣に言ったのにこういう反応が返ってくるとは意外で


だってさっきまであんな真剣な顔してたし




だから…



ピキ



ムカつく





『なんで笑うのっ!?』

『だってさ?志穂があんまりにも真剣だから…つい。』




また笑い出す


あたしはそんな会長の頭をバコッと殴った


いい音が部屋に響く




痛そうに頭を押さえた会長は驚きの顔で目をパチパチさせる



そりゃ、さっきまで泣いてた奴に殴られるなんて思いもよらなかっただろう







『なっなにす…』

『あたしは真剣に悩んでんの!!…っすっごく。すっごく…不安なんだか…ら。』




最近のあたしの涙腺はおかしい


高校に入ってもう何回も泣いてる



それも決まって会長のことで…



いまもそう。また泣いちゃいそうなぐらい目に涙が溜まっていく




『悪い悪い。ん〜。なんて言えばいいのか…。まぁとりあえず、志穂は生徒会役員だから。』

『はぁ!?なんで!!あたし沙織と違って入る紙だしてないのに…』

『うん。それが…志穂が代理やる初日に進に頼んでだしてきてもらった』

『へ?進くん?』

『そ。なんか志穂使えそうだったから。』




へらっとそう言う会長は楽しそう



ていうか…




使えそうだったからっていう理由で人を勝手に役員にすんなっ!!



そりゃいまとなってはすごく嬉しいけど



もし、あたしがこの仕事がやだったらどうするつもり!?




でもま、結果的にあたしは生徒会なんだって思えたらとても嬉しい



あたしは涙を引っ込めて満面の笑みで笑ってみせる


会長もあたしの顔を見て嬉しそうに返してくれた