私の敵はチビ会長








『文化祭のときだって、志穂がおかしくなっていたのも…全部俺のせいだろ?それに…腕のことで勝手に会長代理にかってにしたから、女子とも口論になってたじゃん。』





…文化祭のことは本当に胸が痛い


だってあの子とはまだなにも解決してないから



ただあたしの気持ちを伝えただけ






会長が好きって気持ちを




それに仕返しだってしてくるかもしれない…。



まだなにも起こってないけど、本当は心配で夜もたまに眠れない日がある





だけど、それを絶対に会長に言わない



言ったら会長その子のこと責めるから


その子を泣かすから






あたしが黙っていると会長がまた言葉をつづけた






『志穂はいつも俺が心配すると大丈夫とかなんでもないってはぐらかすだろ?それに”強いから”って。すこしは自覚しろよ。』


『…っな、なにを』




あたしが搾り出すかのように静かに言うと会長は切なそうに


あたしを掴んでるほうとは逆の手で頭をかく



その仕草を涙目で見てるあたし





やっぱりちっこいけど、なにしてもカッコいいこの会長にドキドキがとまらない



あぁ…。やっぱ好きなんだって改めて思う




こんなときにそんなことを考えてるあたしに会長は視線を合わせる










『志穂も女の子なんだから、すこしは俺のこと頼ってよ。』



悲しそうに苦笑いをする会長がすごく苦しそうに思えて、あたしの心をギュッと縛り付けた




これが、会長の本音。





女の子って言われたことよりも、頼っていいことがすごく嬉しい



会長はずっとあたしにそれを望んでたの?



あたしは会長にいろいろ相談していいの?





嬉しいはずなのに頭の中がグチャグチャで涙が溢れていく







そして…



あたしの感情も止めきれない