私の敵はチビ会長





『あっそ。』


会長は冷たく関心がないように言い放ってテレビに視線を移す




む…。なんだよ。


口を尖らしてあたしも負けじとテレビに目を向ける




でも、やっぱ気になるよ…


テレビに食い入る会長の瞳はどこか澄んでいて、唇もプルと濡れる


その綺麗な横顔に見とれてしまいそうになる




チラチラ会長を気にして見ていたら会長のポケットからなにか出てるのを発見



なに…これ?




顔を近づけてよく見てみると小さな箱


ポケットぐらいの大きさで可愛いピンク色






ピンク…?




会長が?





『プッ!!アハハハハハ!!!』



可笑しすぎてまた急に笑いが込み上げてくる


テレビを見ていた会長は驚いてソファーで飛び跳ね、目をまんまるくして見てる



まるであたしから逃げるような格好で





ハッと気づき素早く手で口を覆うけど、ばっちりとその笑い声は会長に届いていた




あちゃ…。





『…し、ほ?』



そのままの姿勢で会長は怯えながらあたしの名前を消えそうな声で呼ぶ



いつもなら笑ってアホとか言ってくんのに…




反応がリアル過ぎで本当にやばい人じゃんあたし