私の敵はチビ会長










『びっくりするじゃんっ!?』

『痛ったぁ〜…。悪かったって…。でも志穂が俺の存在無視するから』

『理由になってない!それに無視してたんじゃないし、忘れてたんだし。』

『それ逆にひどいから…』




眉間にしわをよせて怪訝な顔でこっちを見てくるけど、


あたしは目を細めてそれを反撃し、フンとそっぽをむく





ひどくないよ?

驚かせたほうがもっとひどい




不満たらたらな会長を無視してもう一度ネックレスを観察



きゃあ、きゃあ言って首に当てたりしてみる





すると首の横から会長がいきなり顔を覗かせた



会長の髪が首元にあたってくすぐったい


おまけに息までかかりそう


あたしは首をねじらせて、気づかないフリをしてなんとか声を押し殺す




会長は平然としてて絶対わざとじゃないんだろうけど…





…近いっ!!


離れてよ!会長〜っ!!



声にもならない叫び


おまけに体が強張って、息がうまくできない




くらくらする意識のなか会長と目を合わせないようにさりげなく離れる




だってあのままいたらどうにかなっちゃいそう…

だから…。






それに…


さっきより心臓の音が早いんだ




赤くなった顔を隠し、意識してないそぶりをしてひたすらにネックレスを見つめ続ける









『なぁ〜?これranjeewerだろ?うわぁ…高いやつじゃん…。』



固まっているあたしの手から掏り取るようにネックレスを取り感心して言う会長





ぬきとられるとき確かに会長の手が触れた…



それの感触が熱いくらいに意識しちゃって震えてしまう





熱い…。