動揺を隠せないらしい会長はあたしを見つめ驚いてる
あたしだってびっくりしたよっ!!
心とは裏腹に口が勝手に動いていく
『せっかく来たんだし、入れば?お茶ぐらい入れるよ?』
お茶なんてないよぉ〜!?
本当なに言ってんのあたし
でもそんな叫びもあたしの表情には微塵もでていなくて
それで安心したのか会長も笑顔で
『じゃ、失礼しまーす。』
のんきにあたしに笑いかけ玄関へと進む
あんたもなに普通に入ってんのっ!!
困惑しながらも会長を家に上げリビングに連れてった
昨日日曜日だったおかげで部屋は綺麗に掃除されていてすんなり通すことが出来たけど…
なにやってんだろ?
台所に入りお茶を探すけどやっぱなくて
変わりにオレンジジュースで勘弁してもらおうとオレンジを注ぐ
やば…。緊張する。
近くに会長がいると思うとやばいぐらい熱くなるあたしの頬
だって…
いまはなんか微妙だけど
好きな人だよ!?
同じ部屋にいるんだよ!!
会長にいたってはソファーに座ってテレビなんか見てるけど…
チッ
鈍感男が!!
ここから見えるのは横顔だけ
けど、私服のせいか、
いつにもましてかっこよく見えてきてしまう
カジュワルな服で、プリTに黒パオル生地の七分丈
大人っぽくて会長によく似合う
私服もあんなんだとさぞモテて困るだろうに…。
『はい。お茶はなかったからオレンジだけど…。』
『サンキュー。俺、オレンジ好きだからいいよ?』
嬉しそうにジュースをすする会長は今度は子供に見えてくる



