『あっ!!どこ行ってたんだよ!?』
普通の姿に戻った会長が額に汗をにじませあたしの元に駆けつけてきた
そして怒ったような表情を浮かべ、あたしに問う
でもそれを俯いて返さないあたし
変に思ったのか心配そうに顔を覗き込んできた
『っ!!』
急に会長と目が合って慌てて逸らしてしまう
…あ、やば…
バッと顔を上げるとそこには悲しそうにあたしを見てる会長
さっきの女の子よりも悲しくつらいって表情
また胸が痛む
そんな顔させたいわけじゃない…。
そんな顔見たいわけじゃない…。
…もう、自分がやになる
もうこれ以上自分のせいで人が悲しむ姿見たくない
『ごめん!?いきなり現れるもんだから!!』
明るくいつものテンションでそう言うと会長は悲しげな表情をやめた
変わりにいつものように笑ってくれる
だけど…
疑うことをやめず、鋭く光った瞳はそのままだった
『おまえがボーっとしてるからだろ?』
『べーっだ!!会長が仕事してるから暇だったの』
『志穂が勝手に承認したんだろうが!!』
いつもと変わらぬ口げんか
でも1つだけ変わっているのが…
あたしの笑顔がつくり笑いだってこと



