私の敵はチビ会長






『あなた…藍川くんとどうゆう関係なの?』

『へ?…会長と?…う〜んと…あたしは会長の代理ってだけで…』

『そんなの知ってるよ!!5組の子が言ってたもん!でもそれだけであんなふうに話すの!?もっと別の関係なんじゃないの!!?』



興奮気味にまくし立てられ袖を強くつかまれた



顔がどんどん赤くなっていくその子に動揺するしかない




なに!?急に!



でも確か5組ってこのまえ説明行ったところじゃ…。



不安が脳裏をよぎっていく


冷静ぽくみせるあたしが気に入らないのかもっと大声を張り上げるその子





『まさか付き合ってんじゃないでしょうねっ!?』

『は?違うよ!!』

『じゃあなんであんなに仲良さげなわけ!?』

『仲良くないって!』

『うそよ!!…だって…だって…藍川くんのあんな顔…っ!!』




そこまで言って溜めていた涙が零れ落ちていく



悔しそうに唇を噛みしめ、あたしを睨む




あたしはその時やっと気づいたんだ







…この子会長のことが好きなんだって。





絶望的な表情をしながら崩れ落ちていくその子



さっきまで我慢していたのか大声をだして泣き喚く







これは…あたしのせい?





泣いているその子を抱きしめて慰めるのは簡単なこと



でも。



それでいいの?





わからないけど、あたしは慰めちゃいけないと思った



あたしが慰めてどうなるの?



それで彼女が救われる?






ううん。




この子を救えるのは笑顔にできるのは会長だけ





…本当に悔しいな