また走り出す俺の手を引っ張ろうと力を入れる志穂だけど俺は止まらず走り続ける
抵抗していた志穂も段々黙ってきて
最後には一緒に走ってるって形になっていた
『で?どこ行くの?』
『えっと…表広場』
『は?なんで?』
不機嫌な顔を覗かせて俺を睨む
…怖いんだけど。
俺は苦笑いを浮かべながら表広場へと突き進んでいく
途中で友達とかにあったけど
笑うだけにして後はほうっておいた
『ハア…ハア。着いたけど?』
『うん。こっち』
息を整えるために肩で息をしてる志穂をまた引っ張って歩き出す
…ん?
今度は俺の隣で手をつないで歩く志穂
びっくりして志穂を見て目を見開く
そんな俺を恥ずかしそうにしたから見ると
志穂はちいさく微笑んだ
なんていうか…幸せそうな…
『…っ///』
俺は志穂からゆっくりと視線をはずす
そして熱い顔を俯いて冷ましながら
口元をとあげて笑みをこぼす
…なんだろうな…。
嬉しい
『あ!着いた。』
『え?ここ?』
『そ』
俺達の目の前には学園祭には欠かせないスーテージ
志穂は口をポカーンと開けながらそれをマジマジと見てる
俺もそんな志穂を見て気づいたことがある
……ありゃ?
今日志穂は制服で来たと思ってた、けどよく見ると
制服じゃなない?
志穂が着ているのは白色の…なんだこれ?
まぁ淡色のニットに白いロングスカート
制服のスカートだと思ってたものは私服だった



