『誰?』
名前は非通知でわかんなかったけど
会長かと思って期待したぶんのがっくり感で
そのまま電話に出た
『はーい。もしもし?』
電話にでても相手の人は黙って何も話そうとはしない…
…なに?
イライラし始めてベットを叩き始めたあたしの耳に
低くて小さい声が響く
「…あ…もしもし?…俺。」
ッ!!?///
低いその声に一瞬迷ったけど、あたしは直にその人物が分かった
またどんどん真っ赤になっていくあたしの頬
手には汗がででくる
心臓は高鳴って激しいくらいにざわめく
『…か、会長?』
「うん…そう。」
『なんで電話なんて…』
「…いや、メールが返ってきていま暇なのかなって思って…それに」
電話だとやけに声が低く、テンションが低い会長が
ちょっと不思議だったけど電話してくれることが嬉しい…
…え?それに?
言葉に詰まったのか黙る会長
あたしもそれにつられて黙ってしまう
「……志穂の声がちょっと聞きたくなったから」
…
…はぁ〜…。
いつもそんなこと言わないくせに
あたしも聞きたい今日に限って言うんだもん…
反則だよ///
髪の毛を顔が隠れるように垂らし、俯くあたし
…悔し///
心の中でもう一人の負けず嫌いのあたしがそう言ってる
いつもあたしばっかこんな風に混乱させられてる…
なんでか分かんないけど、こういうこと言われると
嬉しいし、恥ずかしい
けど…
あたしばっかは…嫌だ。



