『あのぉ~?』
『……なに』
顔を上げると近くに甘ったるい声の女がいた
上目遣いが無理なほど俺との身長差がある…
なんのよう…?
なんか、嫌な予感…。
俺も女の方に体を向けるけど、俺よりも背が高いから見上げる形に…
これだから自分より背の高いヤツと隣にいたくねぇんだよ…
その身長差に溜息が出る
普通の奴らにはわからない、
俺のコンプレックス。
『いまから帰るんですかぁ?』
首を少し傾げて聞いてくる
…なんか…
こういう声気持ち悪ぃ…。
てゆうか…
見下ろされるのはやっぱ無理っ!!
『まぁ…』
一応生徒会長だし…
笑うのも仕事の一つ
『…あの!!最近暗くなって不審者がでるみたいなんで…あの…』
下を向いて話してるから言葉が聞きずらくて苛々してくる
しかも内容が意味不明
自然とよる眉間のしわをおさえるのは大変だ
『なに?暗いのが怖いとか?』
『っ!?///』
……え
え?っなに!?
なに急に赤くなってんの!?
覗き込むように聞いた俺は思わずのけぞる
『えっ…大丈夫か!?』
『…え?…あっ!は、はい!!///』
いやいや、
大丈夫じゃないだろ…?
ますます赤くなってんじゃん!!
その女は耳まで赤く染めて小さく俯いていた
『…す、すみませんっ!!』
ダダダ
…
なんかまた行っちゃったよ…
今日で二回…
普通ありえないけど…こんなこと
はぁと溜息をついた俺は頭をかき、女達の方に向き直る
みんな俺より背がでかい…
もちろん進よりもだけど
『えーと…じゃ俺ら帰るね?』
『バイバーイ♪』
『また明日ねぇ~!!!!』
『恭哉くん大好き~!!』
いやいや…
大好きはおかしいだろ



