私の敵はチビ会長









『…喜ばせたかったから』

『…え?』

『…だからっ!志穂こういうの好きだろッ!?だから志穂のために俺が考え…あ。』




途中で言葉を閉ざした会長


あたしを見つめたまま目をパチパチさせて額に汗が流れてる



汗が頬を伝った瞬間ハッとしたのかみるみるうちに顔が赤くなっていく







…えっと。



頭が追いついてないあたしは固まって微動だにしない



どういう意味?



しばらくお互い黙っているとその空気圧にまけたのか会長が地面にへこたりこんだ




頭を包み込み『…最悪』ってつぶやいてる



あたしの頭もようやく動いてきた




チラッと小さくうずくまった会長を見ると




会長の頬がピンク色になっていて思わずキュンとなってしまう



あたしは会長のほうを見ずに光りに目をやった







『…ね』

『……なに』




向こうも光を頭を包んでる手の隙間から見つめながら


小さく返した






『これ会長が考えたの?』

『…うん、まぁ。』

『誰のために?』

『……うるせー』




んなっ!?




そりゃわざと聞いたあたしもいじわるだったけど


うるせーはないじゃん!!




横目で睨みながら会長を見てみると



口を尖んがらせながら不機嫌そうになんかつぶやいてる会長と目が合った




それだけで緊張していくあたしの体



手足は固まり身震いとともに心臓がドクドクと音をたて、顔はトマトになる




そんなあたしをしばらく見ていた会長はあたしにギリギリ



聞こえるくらいのおおきさで








『…志穂のため』