『…プッ…アハハ!そうなの!この子私の親友です!!』
沙織も俺とおなじことを思ったみたいで身をよじって笑いだす
そりゃあうけるだろ…
友達…いや親友はムスッとして拗ねてるみたいで、
赤い頬を膨らませて俯いてる
なんとなく頬が緩む
『へぇ~!!そうなんだ♪よろしくね!』
笑顔をふりまく進…。
コイツこんなに愛想よかったかって思うほど。
俺が言うのもなんだけど…
小さくて可愛いげのある進が笑うとそこら辺の女子は顔負け
どうせコイツも惚れんだろって失礼だけど思った
しかし------
『…っ!?え…す、すみませんっ!!』
なにを思ったのか志穂はスゴイ勢いで謝った後、ダダダッと走っていく
は…?
逃げた?
なんだあいつ…?
逃げた方向をじっと見つめる進
不思議そうに首を傾けて腕を組んで考えこんでる
『えっ!?ちょ、ちょっと志穂!!?』
沙織は焦って呼び戻そうとしたがそいつはもう見えなかった
『…どうしたのかなぁ?』
心配そうにソワソワする沙織
それに対して俺は平然として溜息をつく
『知ねぇ…』
ほんと、なに考えてんだか
俺の言葉に反応して沙織は思い出したように勢いよく頭を下げてきた
正直いきなり頭が下がってくるから俺の頭と激突するとこ…
『ごめんっ!!そういえば志穂男の子苦手なん、だ…』
『…へぇ…大変だな…。』
それにしてもいきなり謝る沙織に少しびっくりした
沙織が謝ることねぇのに…
あ…俺が謝らせのか…?
沙織は困ったように頭をかくと『ごめんっ!!』と言って友達を追いかけていった
沙織も大変そうだな…
俺も頭をかいた
これ俺の癖…
考え事とかめんどくさいときによくやるらしい…
『なに考えてんの?』
『…別に。』
除きこむように俺を見る進
進は俺の細かい動作をみのがさない
それがまた…怖いとこ



