『これすごいだろ?』
…なにげなく振られた言葉
でも動揺しまくってるあたしには答えられくて
だからコクコクと精一杯光の塔を見ながら頷く
そんな反応にも笑ってくれる会長
その笑顔を見てまた赤くなっていくあたしの頬は一向に冷めない
『これ…いつ作った…の?』
途切れ途切れだけどいまはこれでいっぱいいっぱい…
頬の赤さは外がひんやりしてるおかげで外見には出てなくて
会長も気づいてない
いまはそれがありがたくて会長の微笑む笑顔を目を細めてずーと見ていれた
『ん〜?えっと。志穂が学校休んだ日あったろ?』
『…うん。』
あたしは文化祭の15日まえ体調不良で学校校を休んだ
なれない仕事をやっていたから疲れのせいだと思う
でもあたしが休んだのはその日だけであとは全部来てる
その日だけで完成なんかしないよね?
『そんとき全校生徒にお願いして作った』
『え…全校っ!?』
『おう。すごうだろ!?すごい時間掛かってよ。徹夜だぞ?』
楽しそうに笑う会長だけど、あたしは笑えない…。
気になったところがあったから
なんで…あたしが休んだときにやったの?
他にもいっぱい日にちあったじゃん
なんでわざわざあたしがいない日なの?
…会長と一緒にやりたかったのに
さっきまで熱かった熱が一気に冷めていく
かわりに今度は切なさと悲しさに埋もれてくよう
『…なんで…あたしのいない日にやったの?』
会長の顔をまっすぐに見た
涙が零れ落ちないように
驚いた顔をした会長だったけど俯いてなにかつぶやいた



