食堂には100人ぐらいかな…

皆同じ黒いタイ、黒いブレザーに同じ靴をはいている。

なんか不思議な光景…



私は友達とも家族ともご飯を食べたことなんて一度もない。

父はアメリカにいるし、母も夜遅くまで帰ってこなかった。

だからいつも食べるのは冷凍食品やパン、インスタント系ばっかり。

母はいつも「ごめんね」と言っていたけど、そんなの本心なわけがない。


私はいつも一人だった。



「ねぇ、君、何ていうの?」


私はスープにスプーンを突っ込んだまま後ろを振り向いた。