だ、だって、記念の一歩だったんだよ?

これから2年間住む部屋の記念の一歩だったのに……


アタシは肩を落とす。

そんなアタシを見て、2人は笑いだした。


「え? なに? 何で笑ってるの?」

いきなり笑いだしたもんだから、こっちはパニック状態。


「アハハハッ! 面白いっ!」
「俺、こんな子初めて!」

え?
こんな子初めて?

な、なにソレ!
アタシの事?

「君、名前なに?」
笑い終えたイケメンが、アタシの事を見た。

「…藤井沙希。 貴方は?」

そんなアタシに一瞬驚いた顔をしたけど、すぐに笑顔で
「俺は徳大寺 優輝。 よろしく」
Tokudaiji Yuuki

優しい笑みを向けてくれた。