な、なんだ?!
「あ! 来たっ! ど、どうしよっ…」
「マジで最悪っ…」
なんか顔が青ざめちゃってるし。
何があったの?
警備員から逃げてるの…?
「ね、隠れる?」
アタシは気づくと、2人にそう言ってた。
「ゴラァ! 何処に行きやがったぁ?!!」
廊下で鳴り響く怒鳴り声。
アタシは後ろを振り返る。
2人は肩をすくめて、口を噤んでいる。
アタシは少しドアを開けて、警備員が通り過ぎて行ったのを確認して、2人に笑いかけた。
そんなアタシに、ホッ…と肩を撫でおろす2人。
アタシはある事に気付いた。
「あぁ゛―――っ!!」
いきなり叫んだアタシに2人は肩を震わせた。
……忘れてた。
「……部屋に入っちゃった…」
…ハァ。
記念の一歩を…。
そんなアタシを見て、2人は“今更?”とでも言う様な顔をしてる。

