ガチャ
バクバクと心臓が高まる。
いよいよ、夢への扉へと…
アタシが一歩を踏み出そうとした時――
ドンっ
「わっ…」
バンっ
「…ったぁ~い!! 誰?!」
アタシは背中を押され、部屋に前倒りした。
ったく!
顎打っちゃったじゃないか!!
アタシが振り向くと、そこには可愛い顔をした男が居た。
「ご、ごめんね? 悪気はなかったんだよ?」
手を合わせて、謝ってる。
その後ろからも、イケメンの男が…
「許してやってくれ! ちょっと急いでてっ…」
手を合わせながら、右をチラチラ見てる。
アタシが立ち上がり、怒ろうとした時――
「ゴラァ! 待ちやがれぇ゛!」
さっきの警備員の声が響き渡った。

