「水晶玉ですか?」

「紫水晶だ。」



洞窟に行き祠に紫水晶を並べる。

外に出ると外は再び夜になっていた。


「月が白いですね。」

先程とは違い、満月が黄色から白に変わっていた。


「さて、避難させたあいつらを連れて来るぞ。」



海岸の浜辺に皆を並べる。


「準備ができたぞ!」

海に向かい叫ぶ。


ザパンッ、


白い龍が現れた。


「オオオオォォォオ」

カッ、

光が一瞬周りを包む。


「あれ、幸大?ここは何処かしら?」

「私達は一体何を?」

「あれはなんですか?」

「お、大きな龍が、」

「うむ、おそらく龍神じゃな。」
「僕達の敵かな?」


その瞬間、満月が金色に輝き、黒龍と白龍が同時に現れた。


「皆さんに迷惑をかけてすみませんでした。」

「祠を直していただき感謝致します。」


「礼は良いから、さっさと帰れ。」


「それでは、縁があればまたお会いしましょう。」


ブワッ、


二匹の龍は幸大達にその姿を見せるかのように、美しく舞い踊り、幻想的な姿を見せて海に帰る。


「魅せてくれるな。」


こうして、彼らの二日間に渡るアルバイトは終わった。