空き教室、A


「何で?

何で爆発しないのよ!」


ドールはパニックに陥る。

「爆発はしておるぞ?」

ドールが爆弾を見るとそこには黒く焦げた物体が落ちていた。


「何で?音もしないし、周りに被害が無いなんて!」

「私は風使いだ、知っておろう?
爆弾の周りに真空を作るのはたやすい。」


「真空で爆弾を?」

「空気がなければ、周りに火は飛ばず、音さえ振動しない。」


「クッ、よくも…!?」

ドッ、

素早く刀を抜き、峰打ちでドールを吹き飛ばす。


ガシャンッ、


窓を付き破り、中庭に出た。


「待たせたな、幸大。」



家庭科室



「何なの?これは?」

「正解は塩だよ。

ナトリウムが入った液体はすごく電気を通すって知ってた?」

「ちょっと、嘘でしょ?ねぇ?」

「僕も鬼じゃないから、殺しはしないよ。


走れ、稲妻。

天を裂く光『ゴッド・レイン』」

バリィィィィィィィッ、

雫の身体が一瞬光ると髪は完全に焦げ、衣服もボロボロだった。


ライカは爆弾を手に取る。


「電気信号で爆発するタイプなら問題ないか。」

バチッ、

爆弾が機能しなくなる。

「念のため、線も焼き切ろう。



これで役に立てたかな。」