幸大の近くに依子がくる。

「楽しんでるかい?」

「もちろん。」

「ちょいと聞きたいんだけど、楓はどうよ?」

「どうって?」

「だから〜、あんたの嫁さんにだよ。」

「なっ!?」

「どうなのさ?」

「いや、それは、」

「まったくダメって言うよりは満更じゃないって感じね。


確かに、少しドジだし、常識知らずな面もあるけどさ、

気遣いはできるし、料理をはじめとして家事全般をこなせるし、

何より、あの胸。

誰に似たのかしら、我が娘ながら羨ましい。」


「まったく持ってそのとおり。」

「楓には他にもライバルはいるわね。」

「恐らく。

しかし、俺の何が良いのかね?」

「人は見た目より心さ。

特に長くいる人の場合はね。



ところで、うちの組も後継者がほしいわけなのよ。

岡田君は極道って興味ある?

なくても今なら組長の座に座れるわよ?」

「結構です。」

「気を使わないで良いのに。

未来の親子なんだから。


ほら、この際お義母さんって呼んで良いから。」

「「ダメ!!」」

4人が止める。


「あら、楓は?」

「おばさんの話を聞いて頭が沸騰してますよ。」

叶が指差した先には顔を真っ赤にした楓がいた。


「…まぁ、後は本人に任せようかしら。」