「学園の近くの森林公園か。


叶はどこだ?」


参道から少し外れた芝生の場所に叶の姿を見かけた。

叶は膝枕をされている。

膝枕として膝を差し出しているのはもちろん、

「俺かよ!」

「おや?

幸大さんが2人。

…。

これは夢ですか?」

「ほっぺでもつねれば?」

「…。

夢ですか。痛くありません。」

「そうだ、夢だ。」


「…思い出しました。

あの悪魔に眠らされたのですね?」

「そうだ。

ちなみに、悪魔は倒した。

あとはお前を起こすだけだ。」

「では戻りましょう。」

「その前に、言いたいことがある。」

「なんですか?」

「膝枕の役割、逆だろ。」

「わかっていませんね。」

「何が?」

「私はこうみえて、好きな人にはとても甘えたがりです。

さらには、この身長、胸。

完璧なフォルムで甘えられた男性は母性ならぬ父性が刺激され、より甘い空間が産み出せます。」

「俺は正座より、あぐらの方が好きなんだが。」


「では、少しあぐらを。」

「何で?」

「まぁまぁ。」

仕方なくあぐらをする。


「では、失礼します。」

足の上に頭を乗せる。


「上下逆も良いですね。

それに、なんだか卑猥な感じが…」


「黙れ。

早く戻るぞ!」