「実はな…」




「山羊座のマーク。

ハデス殿の元に行かない死人。


ふむ。

少々お待ちください。」

ブワッ、


部屋に本や巻物が現れ、次々にページがめくられる。


巻物からは絵が飛び出す。

「ありました。

おそらく、悪魔の使いに近い者ですね。

ヤギとは本来、悪魔を指したり、魔女の使いとして使われます。

しかし、姿がヤギの特徴をとらえていないのならば、ヤギとされる悪魔が使いとして作り出した、

それが妥当でしょう。」


「そうか。」

「しかし、人間を作るなど可能とは思えません。」

「その辺は心当たりがある。」

「心当たり、ですか?」

「俺の仲間に雷の力を持つ奴がいてな。

そいつの能力が役に立たなかった。」



「そういうことですか。」



「まったく、さっさとあんな

<人形>どもを潰して、黒幕を仕留めたいぜ。」