刑務所


カツーン、カツーン

足音が響く。


「ーーーーーっ!?」

声にならない断末魔。


「おや、ここにも生き残りが。」

「何だ、お前?」

「お前に死をもたらす者だとしたら?」

「この俺が誰か解ってるのか?」

「浅黄だろ?

能力はコピー。

確かに、普通に相手をしても勝てまい。


だが、能力を使えなければ、ただの人間だ!」


「かもな。

ところで、お前は何をしてるんだ?」


「これはとある奴に頼まれてな。
この刑務所の中にいる能力者全員を殺すこと。


もちろん、ここには私以外にもその仕事をしている人間はおりますが。」


「そうか。

今なら見逃してやる。

失せろ。」


「何を抜かす。

貴様が死ぬのだ!」

「幸大。

ここが貴様の言った使いどころか?」

パキーンッ


「何の音…」

ゴシャッ

獣の爪が檻ごと相手の顔面を破壊していた。

「他にもこいつみたいのがいるのか。」