彼も私から視線をそらそうとはしない。




「ちょっ!土方さんそれはいくら何でもやりすぎじゃっ。女の子なんだし…。」




中でも一番若い男が声をかけていた。



しかし、そんな言葉に耳をかさず土方と呼ばれた男(きっとこの人が土方歳三。鬼の副長と言われていた人だろう。)は、私に話しかけた。






「お前は何故そんな格好をしている?それに…刀を突きつけられてんのにんで平気な顔してんだ。お前は一体何者なんだ。」




「これは、着物が苦しくて苦手なんでこんな格好なんです。
何者かって言われても普通の女ですけど。
あぁでも、ここにいる理由は普通じゃないですね。
最後ですが、貴方からは殺気を感じない。だからその剣はただの脅し…ですよね??」





ニコリと笑いながら土方さんの問いに答えた。






「──っ。まあいい。それよりも普通じゃない理由はなんだ。」






刀を鞘にしまう彼を見ながら口を開く。





「長くなりますよ??」






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