「今日は…桜っぽい感じの歌にしようかな。」




私が歌うのはだいたいバラード。



失恋ソングが多くなっちゃったけど、好きなんだからしょうがない。






「──綺麗に咲き誇る花びら 空を舞い 風と踊り
そんなあなたは散り際も儚く美しい
だから私はあなたを追いかけるの
例え手が届かなくとも
あなたを想って──」






今日も遠くに人の気配を感じてた。





でも、途中から遠くの人達の気配はなくなって、変わりにこちらに近づいてくる数名の気配があった。





───来たみたいね。





そして、さくらのこの一言で気づいた。



ようやく"彼らが"来たんだと。





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