桜日記―幕末伝―

「うぉっ!?どうしたんだ、梓?」

いきなり抱きついてきた私にかなり驚いている晋作。

「玄瑞が私をバカ男って言う~!!」

そんな晋作にかまわず、私は全部チクった。

すると晋作の表情が険しくなった。

梓、と言って肩に手を乗せてくる晋作。

よっしゃあ!
これで玄瑞に復讐できる!!

というのは私の勘違いだったようで、次の瞬間、晋作の口から出た言葉に固まってしまった。

「お前はだれがどう見てもバカだし、男に見え……ゴフッ!?」

気付けば私は晋作の顔面をグーで殴っていた。