桜日記―幕末伝―

「玄瑞さん!梓さん!
朝食の用意が出来たそうですよ!」

「はぁい!今行く~!」

私は大きな声で返事をした後、玄瑞の手を握って

「早く行こうよ!」

と急かした。

ここのご飯はおいしいんだよね♪

「梓さんは食い意地が張ってますね」

そんな私の様子を見て、玄瑞がクスッと笑いながら言った。

「う~……だって~……」

子供のように頬を膨らませた私を見て、玄瑞は本当におかしそうに笑っている。

「はいはい。梓さんはここのご飯が大好きだって、ちゃんと知ってますから」

これだから、私は玄瑞に文句が言えなくなる……。