桜日記―幕末伝―

「くっ……九一ぃ?
大丈夫?……じゃないよね……」

返事が返ってこない……
やりすぎたかな……?

九一は完全に廊下で伸びていた。

「…………………」

よし!!
知らない振りをしよう!

私は九一をまたごして、再び歩き始めた。

ごめん九一……御愁傷様です!!

そういえば、前にもこんな事あったなぁ~。

あの時は晋作相手にかかと落としだったけど、それに比べたら……九一ドンマイ!!

自分でやった事は棚に上げて、鼻歌混じりに歩いていく梓だった。





その様子を影から見ていた晋作は……

(九一……短い間だったがありがとよ!!
俺はお前みてぇにならない様にするからな!!)

九一を勝手に殺した後、梓には絶対に逆らわないと心に誓ったのであった。