桜日記―幕末伝―

はぁ~……。
私はこっちに来てから浮かれてたみたいだ。

いくら晋作や松原さんが家族になってくれたとはいえ、元は赤の他人だ―……。

本当の家族に捨てられた私に、新しい家族ができるなんて、そんなにいい話はないよね……。

やっぱり……
人は信じちゃダメだ……。

人を信じたら最後、苦しむのは自分なんだから―……。

……私は何を期待していたんだろう?

きっと……
私の年齢を知っても普通に接してもらいたかったんだろうなぁ~……。

今まで、本当の事を知った人たちは私に同情の目を向けてきたから―……。

そんな事を考えている内に部屋に着いた。