桜日記―幕末伝―

「私たちがあなたに対して偏見をもった事よ……」

それを聞いた私はうつむいてしまった。

やっぱり……私はここの人たちと過ごす事は出来ないのかな……?

「だけどね……今は違うの……。
梓ちゃん……最後まで聞いてくれる?」

松原さんの声は優しくて……お母さんみたいだった。

本当は聞きたくなんかないのに、思わずうなずいてしまう。

私が了承したのを見た松原さんは、再び話し始めた。

「あなたが海に落ちた時、真っ先に晋作が助けに行ったの……。
周りの人たちは必死に止めているのに、晋作は一人で勝手に海へ飛び込んだ」