桜日記―幕末伝―

「梓…」

「何ですか?」

「俺とお前は今日から家族だ!!」

はい!……ってオイッ!

家族って……!?

「知り合ったばっかりなのに、結婚なんて早いです!
それに、私はまだ十八歳ですよ!?」

私の言葉を聞いた高杉さんは、ブッと吹き出した。

「お前…何勝手に妄想してんだよ!」

「えっ!?だって、家族になるって事は夫婦になるって事でしょ!?」

私の真面目な顔を見て、高杉さんはもっと笑いだした。

「ちげぇよ…俺はお前の兄ちゃんになってやるって言ってんだよ!!
なのにお前ときたら、夫婦だなんて…ハハハッ!」