桜日記―幕末伝―

「それで…お前はどうしたんだ?」

私の頭をなでながら、高杉が聞いてきた。

「私は……お母さんを笑わせるために、毎日頑張った……。
家事を手伝ったり、勉強していい点数をとったり……
だけど……
お母さんは全然笑ってくれなかった……。
そればっかりか……
私に……なんであんたが生きてるの?って言うようになった。
あんたがいたから、お父さんは死んだんだ!って…。
だから…私は…
私を産んだのはお母さんじゃない!って言ったの。
そしたら、お母さんね…」