桜日記―幕末伝―

私の意外な一言に、高杉さんは驚いたみたいだった。

…お母さんがいない今、私は何をしても自由なのに…
私はまだお母さんに縛られているんだ……

そう思うと涙が出そうだった―。

そんな私の変化に気づいた高杉さんは、私の隣にすわって、私の頭をなでてきた。

「俺はお前を信じてやる!
お前の目はウソをつくような奴の目じゃないからな。

……お前に何があったのか、全部話してくれよ。
俺が聞いてやるから!」

そう言った高杉は優しく微笑んだ。

―高杉さんなら…信じられるかもしれない……