桜日記―幕末伝―

「高杉さん……今って何年ですか?」

「……今は1862年だよ!
そんな事もわからねぇのか?」

明らかに私を馬鹿にした態度に今度は本当にキレそうになったが、そんなことよりもこの事実を知った衝撃の方が大きかった。

「……そんな……。
じゃあ……私は……
死んだんじゃなくて……


タイムスリップしたの!?」

「は?たいむすりっぷ?
なんだ、そりゃ?
……そういやお前、異人みたいな格好してたし……
どっから来たんだ?」

高杉は頭に?をうかべながら私に聞いてきた。

私はハハッとひきつった笑いをしながら

「私は異人じゃないですよ…。


私は……今から軽く百五十年後の未来から来ちゃったみたいです」

と告げた。


「そうかぁ~!未来かぁ~!ハハハハハッ!」

高杉さんはいきなり笑い始めた。