片恋物語


「ゆーりりん!何ボーッとしてるの?
ゆりりんの家はこっちだよ?」






ふと我にかえると

キョトンとして目をまん丸と開いた由真がいた。

わたしを導くように

人差し指を曲がり角の右の方向へ指して。








「あっごめん由真。
ちょっと考えごと。」




「なーに。ゆりりんが考えごとなんて珍しい。」