驚いたように顔をあげる君。





自分でも、驚いたように口を手で覆った。




君は無数の涙を瞳から溢して。




潤んだ瞳を俺に向けて。






震える声で、俺の名前を何度も呼んだ。




徐々に思い出す。





君との過去に俺は頬に涙を流す。




全てを思い出した俺に、もうあんな名前は必要ない。





そうだろ?花。






「美菜・・・・ごめんな」








震える君の体を包み込んで、俺は愛おしい君の名前を呼び続けた。










蘇った君の美しい名前を・・。












ずっと胸に残すように・・。








「・・・・おかえり」












                    * end *