『なんかあっという間やったな…この何日間か』





抜け殻のようにからっぽなあたしの耳に、隼人の声が流れてくる。





気付けばお通夜が済み、お葬式も終わってた。


怒涛のように過ぎていた数日。


それはほんとにあっという間で。


あたしはただ時間に流されるように、この数日間を淡々と生きていた。





『のぞみ、大丈夫か?帰ってきた日からほとんど寝てないやろ』





心配そうな隼人の声。

あたしはボーっとしたままゆっくりと口を開いた。





『大丈夫。先に寝てて』


『うん……ちゅーか、お前もちゃんと寝ろよ、そのうち倒れてまうから』




隼人はそう言うと、そっとリビングから出て行った。