足元の覚束ないユウリを抱え、部屋へと入る。 囁きに酔いしれた少女は、朦朧とした意識の中でニヤリと笑う悪魔を見たような気がしていた。 「…劉兒…さん?」 「ゆっくりお休み…」 少女をベッドに寝かすと、額に小さな口付けを落とした。 「やっと見つけた僕の天使…もう逃がしはしない」 小さく寝息をたてる美しい天使を、悪魔は妖しく微笑みながら眺めていた… 「ユウリ…僕に溺れて…僕はもう君しかいらないのだから…」