─チンッ っという音と共にエレベーターの扉が開く。 最上階?劉兒さんてお金持ちなんだ… なんて思いながら気を紛らわせる。 それでも身体はカタカタと小刻みに震えていた… 劉兒がそっと背中に手をやり、部屋の前まで連れていく。 大きくて温かいその手に優しさを感じる。 「心配いらないよ…僕がついてるから」 ユウリの瞳には涙が滲んでいた。