その夜、女は食事の件で散々嫌味を言われた。


「もっと年寄りの体を考えた料理を作れないもんかね!まったくイヤな嫁だよ」



―どんな料理を作ったって文句を言うくせに!そのくせ誰よりも沢山ペロリと平らげる―



夫に愚痴ってみても相手にされない。


子供のいない夫は、成長もせず母親にべったりである。



女は再び頭上から紐が垂れているのを見た。



握る!



階下でイビキをかいて寝ている姑の顔が映る。その首に巻きついている紐。



女はグイと紐を引いた。