黒い大きな犬

「ウヒ…パーシー! パーシーじゃ! パーシーですよ!」
彼はゆっくりと近付いてくる。体中がざわざわと震え、ヒゲの先までピーンと真っ直ぐに伸びている。さっきまでの老け込みとは正反対に、今は息子ハムスターと変わらないぐらいの健康的な体に見える。