黒い大きな犬

僕はとりあえず、父親ハムスターの周りに散らばったひまわりの種の食べかすを手の平で集める。父親ハムスターは相当疲れているようで、さっきよりも幾分老けて見えた。
「あの、あとは僕に任せて下さい。よかったらゆっくり休んだらどうですか?」
父親ハムスターは「ウヒ…悪いですよ」と言いながらも、ふらふらと部屋の隅へ行きそのままぺたりと床に寝転んだ。「ウヒ…おやすみなさいですよ」
「おやすみなさい」