黒い大きな犬

「ただあんたを連れてくればよかっただけなのにね。この役立たずのクソ犬め。こんなガキなんかと仲良くしやがって」
魔女は何も持たぬ手に一瞬でムチを現す。魔法の力のようだ。そしてそのムチでユウタを強く叩き付ける。乾いた、ひどく無感情な音が響く。
「キャン」とユウタは苦痛を声にする。叩かれた場所からは真っ赤な 血が流れ出す。よく見ると、体中が血だらけだった。既に何度もこうやって仕打ちを受けたのだろう。