運命ラヴァーズ。



「いつもいつも、って程
 長く付き合ってないけど…」


ポリポリと恥ずかしそうに
頬をかく…私の好きな、
光汰のしぐさ。


「本当に感謝してるんだ。
 こんな面倒くさい性格の俺と
 一緒にいてくれてさ。
 
 温かいなぁと思って横見ると、
 いつも笑顔の可愛い南が
 隣にいるんだよな。

 それが何よりも嬉しくて。
 この事を考えるたびに、
 毎度涙が出そうなくらいでさ。
 …って、バカみたいだけどな」

「光…汰…」


そんなに想ってくれてたなんて、
初めて知った…。

涙がさらに溢れる。


「まだ14で子供だけど、
 俺は全力で南を守りてぇし、
 ……愛したい…と思ってる…」


まっかっかになって
心を露わにしてくれる彼に、
また好きという感情が
たくさん積もってゆく。


「毎年、祝おうな?」


そう言うと、
彼は隠し持っていたものを
ゆっくりと差し出す。


それは…
真っ白で綺麗な、花束。


「…は、な…」

「あれ、南この花知らねぇか?」


コクン、と頷く。