部屋を出るときに見た時計は、八時過ぎを指していた。
朝ごはんを食べて…そしたらもう、先輩は帰らなきゃならないかもしれない。
少し寂しいけど、月曜日にはまた会えるんだから。
そう思うことにした。
「先輩朝ごはん、パン派? ご飯派?」
「どっちでも。…つーかまともに食ったことない」
「……」
ダメじゃん。
ダメじゃんそれ。
「ていうか先輩ご飯どうしてるんですか?」
「……昼食ってあとは軽くつまむくらいの日が週に四日くら…」
「死にますよ」
「……」
死にますよんなん。
なに考えて生きてるんだこの人。
…ようしっ!
いいこと思いつーいたっ。
絶対、先輩には風邪引いたり倒れたりしてほしくない。
挙句死んでもらっちゃ困るのだ。