――龍樹サイド――


寝ぼけている悠由は、これ以上ないほどにヤバイ。

可愛いけどヤバ過ぎる。


「んんー……ちゅう」


「…っては?」


布団の中でごそごそしたかと思うと、寝ぼけ眼でひょこっと顔を出す。

そして……なんか知らないが迫ってくる。

しかもいつもの子猫みたいな可愛らしさじゃない。

濡れた瞳に薄く開いた唇。


なんかもう……。

どうしたんだこいつはとしか言いようがねぇ…。


「せんぱ~……」


…寝こみを襲う趣味はないが。

まあ、本人が誘ってんだからよしとしよ…。


「んんっ…ふ…」


ご希望通り……唇を重ねた。

というかもはや俺の希望になってるけど。


「ハァ…ッ……んっ…」


身をよじる悠由の体中に手を滑らせる。

唇で触れると…時折体をピクンと跳ねさせながら、甘い声を上げる。


悠由のなにもかもが、俺を夢中にさせた。