せっかく先輩がいるんだから……先輩の温もりに包まれて眠りたい。
ダメかなあ?
「わわっ」
うんうん考え込んでいたら、危うくお皿を落とすところだった。
泡ですべるんだよね。
「ふー…」
早く終わらせちゃおう!
カチャカチャとお皿がぶつかり合う音、ザーッと水の流れる音が、時折部屋中に響いた。
やがてリビングの扉が開き、タオルを頭にかけた先輩が入ってきた。
「あ、せんぱ……」
……。
……水も滴るいい男?
ソファに縮こまって待っていたあたしは、振り返って先輩を目にした瞬間固まった。
髪が濡れていて……なんていうか色っぽいです…。
先輩素敵…❤
「…? お前今度はどこ行ってんの?」
ひらひら、と顔の前で手を振られる。
いつの間にやらこんな間近に先輩の顔があって、驚いて仰け反った。
「!!!」

